ジェンダー研究センター設立 ジェンダー平等な社会の実現へ

今年4月、社会におけるジェンダー平等と、性の多様性の尊重に貢献することを目的として、本学附置スクーンメーカー記念ジェンダー研究センターが設立された。今回センター長の申惠丰法学部教授にインタビューを行った。

 ジェンダーとは社会的、文化的な文脈から見た男女の性区別のこと。そのジェンダーによる男女差別をなくし、国際的、社会的活躍に向けた女性のエンパワーメントとともに、固定的な性差意識に代わる新たな価値観の創出を目指す取り組みが、日本のみならず世界中で活発になっている。このような昨今の社会情勢を受け、本学もジェンダー問題に取り組む機関として、スクーンメーカー記念ジェンダー研究センター(以降ジェンダー研究センター)が創設された。今回はセンター長の申惠丰教授に話を聞いた。

 もともと、女子短期大学では2020年にジェンダー研究所が発足しており、活発な研究活動が行われていた。その後短大の募集停止に伴い、今年から大学がそれを引き継ぐとともに発展させた形だ。申教授の専門は国際人権法。この分野の研究を進めるうえで、ジェンダーは重要なキーワードであったことから、センター長に白羽の矢が立った。申教授は「先進国の中でも日本のジェンダー平等は相当遅れている。幸い本学にはスクーンメーカーが創設した女子小学校から続く女子教育の伝統がある。その財産を活かして、全ての人が輝ける社会を目指していきたい」と話す。

 ジェンダー研究センターの活動は大きく分けて研究、社会貢献、教育の三つの柱から成り立っている。研究事業としては本学の女子教育の成果を考察するために、卒業生への聞き取り調査などを行う。次に社会貢献事業としては定期的にシンポジウムやエンパワーメントプログラムなどを開催する方針だ。最後に教育事業では今年から青山スタンダード科目「いのち・女性・社会」の開講や、外部の団体と連携講座を行う。三つの柱を中心として大学内外でジェンダー問題に対する理解を深めてもらうことが最終的な目標だ。

 最近の活動としては5月9日に行われたセンター設立記念シンポジウムが挙げられる。共学の大学のジェンダー研究機関の関係者を招いて、大学におけるジェンダー教育の在り方を考えるシンポジウムだ。さらに短大のギャラリーにて、ジェンダー研究センター設立の経緯や目的をまとめた展示会も行われている。

 申教授は学生に向けて「積極的にシンポジウムや講演会に参加してほしい。またこのような企画がやりたい、などの提案も大歓迎。学生と大学が協力し合ってよりよいジェンダー教育・研究の場をつくっていきたい」と語る。ジェンダー平等や性の多様性の尊重は、一朝一夕に実現できるものではない。だからこそ本学で学び、これらが尊重される社会の構築に向けて主体的に行動することが求められている。

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