【昭和レトロ特集】「写ルンです」で思い出をカタチに

 インスタグラムで「#写ルンです」を検索してみると、約102万件もの投稿がヒットする。どの写真を見ていてもレトロっぽい雰囲気を醸している。令和3年の今、若者の心を掴んで離さないのがレンズ付きフィルム「写ルンです」だ。今回は販売元の富士フイルムイメージングシステムズ株式会社へ、その魅力を迫った。

 時は遡り、1986年の7月。まだまだカメラが高級品であった時代、手頃な値段で「いつでも、どこでも、誰でも、簡単に」写真が撮れることをコンセプトに開発された。カメラではないレンズ付きフィルムでも上質な写真が撮れることの動詞表現、そして当時の流行語であった「ルンルン気分」から取って「写ルンです」と名付けられた。

 最近では写ルンですで撮影した写真はもちろんのこと、写ルンですを持ってポーズをする写真も人気が高い。現在は、写ルンですシンプルエースのみの販売だが、過去には望遠や連写、パノラマなど様々な機能を備えた製品も展開されていたようだ。機能は異なるものの、フィルムにレンズユニットを組み合わせるという基本的な仕組みは同じだという。

 ところで、写ルンですの撮影枚数はなぜ27枚なのだろうか。その答えはフィルムの長さにあった。実は写ルンですには、24枚入りで販売されている単品のフィルムと同様のものが装填されている。一般的なフィルムカメラにフィルムを装填する際、感光してしまうため、最初の数枚は撮影できない。ところが、暗室でフィルムの装填を行う写ルンですの場合、感光せずにフィルムの長さを目一杯撮影に活かすことが可能となる。このような理由から、同じ24枚撮りのフィルムを使用していても枚数に差異が出るのだという。

 写ルンですは、撮影枚数に限りがあり、現像するまで仕上がりがわからない。その分、1枚のシャッターに込める心情や感性までも記録できる。何を撮るか、どう撮るか、そしてシャッターを押したその瞬間から現像した写真が手元に届くまで、どんな瞬間も楽しませてくれるワクワク感がある。うまく撮れた写真も、ピンボケやブレで下手っぴだと思う写真も、あなただけの特別な1枚だ。そんな写真と出会いに、写ルンですとお出かけしよう。

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