【テレビ番組特集】 ドラマ制作の極意に迫る

 「テレビという誰でも視聴できるメディアだからこそ、見ている人を傷つけず、みんなに楽しんでもらえるようなドラマを作りたい」

 そう語るのは、TBSスパークルでドラマのプロデューサーなどを務める加藤章一さんと佐藤敦司さん。両者とも幼い頃からテレビドラマが好きだったというが、プロデューサーまでの道のりは異なる。加藤さんは元々脚本家志望で、大学生時代は脚本のプロットを書く経験があったというものの、プロデューサーに転向。一方の佐藤さんは、制作の裏方を映した番組や実際のドラマの撮影現場を見たのをきっかけに、専門学校に入学し、現在に至る。

 そもそもプロデューサーというのは、ドラマ制作における責任者だ。タイトルや放送期間、あらすじや狙いをまとめた企画書を提出し、出演者やスタッフのキャスティングをする。1本のドラマが放送されるまでに約1年を要するそうだ。また予算管理も職務の一環であり、ドラマ終了後もそれは続くという。

 現在TBSのドラマは、火曜22時、金曜22時、日曜21時の3枠で放送されているが、それぞれの枠によって狙いは大きく違っている。例えば、火曜22時枠は『逃げ恥』や『恋つづ』のような、働く女性の応援を目的としたラブストーリーとなっている。そのような枠ごとのターゲッティングもあってか、視聴率は軒並み好調だ。
 しかし、理由はそれだけではない。TBSのドラマ制作の強みとして、緑山スタジオの存在がある。「専用の大きなスタジオやドラマに長けた技術・美術スタッフ、全てがそろったTBSドラマの聖地である」と加藤さんは話す。また、技術が次世代に継承されるシステムが構築されていることや、TBSテレビとの連携によってクオリティが担保されていることも挙げた。
 最近では、SNSでの拡散力を高めるために番組タイトルを略しての宣伝や、ダイジェスト動画をインターネット上で公開することで、テレビを見る機会が少ない視聴者層をも取り込む工夫がなされている。“ドラマのTBS”と呼ばれる所以(ゆえん)は間違いなくここにある。

 先日スタートした新ドラマ『#家族募集します』は、昨今急増中のシングルマザーやシングルファザーに焦点を当てた物語。今までにはないようなホームドラマで、「家族の喜びも悲しみもシェアし、彼らを応援したい」という制作陣の想いが込められている。視聴者へのメッセージとして、「ドラマを見ている間だけでも難しいことは何もかも忘れて楽しんでほしい」と話した。

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