ラグビー部を今年度一年、主将として牽引した桑田宗一郎と、男子の多いラグビー部で女子選手として活躍し、今年開催されるラグビーワールドカップでは日本代表として出場することが期待される津久井萌に話を聞いた。
最初に桑田宗一郎に質問をした。まず、チームを率いる主将として何が大変であったかを聞いた。桑田は「まず、対抗戦に全敗してしまったことがショックだった。またコロナの影響で試合ができず、自分たちがどれだけ力がついているかを確認できなかったことが今年度の大きな悩みだった」と語ってくれた。一方で主将を経験して役立ったことを尋ねると「組織にはいろいろな人がいて支えられて成り立っているということを実感できた。この経験は今後自分が組織を支える立場に立ったとしても生きていくと思う」と話した。
そんな桑田だが、12月に行われた入れ替え戦が自身の学生ラグビー最後の試合となった。試合の感想について「結果的に大差で勝つことができて、納得のいく試合ができた。個人的には一年間積み上げたラグビーというものを体現できた試合だった。個人というより、チームとして満足できた」と語った。
今後の目標について、「今後もラグビーは社会人チームで続けていく。社会人チームでは周りのレベルも更に上がるので、その中で自分の強みを生かしながら挑戦し続けたい」と述べた。
次は津久井萌だ。津久井は高校時代のワールドカップアジアオセアニア予選で、史上最年少の16歳で日本代表に選ばれた日本ラグビー界期待の新星だ。そんな津久井だが、本学ラグビー部では、珍しい女子選手だ。そこで、男子の多い環境で女子ならではの葛藤があったかと尋ねた。津久井は「大学生になったら、男子の公式戦には出られないため、女子ラグビーチームにも参加する必要がある。結果的に女子チームの練習に行く頻度の方が多くなってしまい、男子の練習にあまり参加できず、所属している身として申し訳なかった」と話した。最後に今後の目標とこれから開催されるワールドカップへの意気込みを聞いた。津久井は「まずは日本代表に選ばれるように頑張る。そして一つでも多くの試合に勝ち、女子ラグビーの普及、認知度の向上に役立ちたい」と話した。
両者は卒業後、居心地のよかった本学ラグビー部を離れ、それぞれ独自のラグビー人生を歩み始める。4年間の経験を糧に、これからどんな飛躍を見せてくれるのか、今後も目が離せない。