昨年12月19日、会計学のゼミナール研究発表大会である、アカウンティングコンペティションが開催された。本学経営学部矢澤憲一ゼミから4チームが初出場し、そのうち3チームが入賞するという快挙を果たした。

左から矢澤教授、坂井さん、FUさん、德田さん

最優秀賞を獲得したSFTチームは、「ESG投資と企業価値の相関に関する考察」というテーマで出場した。メンバーの坂井友樹さん(営4※4月時点)によると、「近年注目されているESGと、企業価値には相関性があるか」を研究したそうだ。「規模が大きい企業ほどESGに力を入れており、企業価値の向上につながる」と仮説を立てたSFTチームだが、仮説を立てるまでに試行錯誤を繰り返した。「論理的な仮説設定をしないと、検証や考察が揺らいでしまう。そのため、まずはESGに力を入れている企業の特徴を探すところから始めた」と坂井さんは話す。仮説設定の後は、テキストマイニングという研究手法を矢澤教授から学び、先行研究の調査を行った。そして、毎週のゼミで現状報告を兼ねたプレゼンを行い、教授からフィードバックを受けていたという。このフィードバックについて矢澤教授は、「学生が深く考えられるよう、問いかけ役に徹した」と話す。答えを教えるのではなく、学生自身が答えに辿り着けるよう、問いを通して考えるきっかけを与えたそうだ。さらに教授は「研究テーマ設定から資料の提出まで2カ月という時間がない日程だった。提出の直前まで学生と追い込みで調整をした」と振り返る。

今後の展望について「従来の会計学にデータサイエンスという新しい分野を掛け合わせて、わくわくするような研究に挑戦するゼミにしていきたい」と語った。