今年1月に行われた箱根駅伝では「史上最強軍団」を擁し圧倒的勝利を収めた本学陸上競技部長距離ブロック。4区を走った前主将の飯田(総卒)に代わって新たに宮坂(国経4)が主将となった。今回はその宮坂とチームの指揮をとる原監督、そして箱根駅伝総合優勝の大きな原動力となった若林(地2)と太田(コ2)に話を聞いた。
主将に選ばれた宮坂は実は三大駅伝未出場。駅伝未経験者の主将というのは原監督就任以来初のことだ。「最初はキャプテンをやろうか迷った」という宮坂だが、周りの4年生たちに推薦されたことで主将になることを決めたという。前主将の飯田からは「重圧はあると思うが、気負わず走りのことは自分のことだけ考えてほしい」と助言をもらったそうで、「残り1年、自分の強みを生かしてチームに貢献したい」と主将としての意気込みを語った。そんな宮坂について原監督は「後輩や同期に慕われ男気がある」とし、「部に必要なことを冷静に考え行動できる」と宮坂を評価していた。
「パワフル大作戦」と銘打って挑んだ今年の箱根駅伝。本学は記録ずくめの完全優勝を達成したが、それに大きく貢献したのは当時1年生の若林と太田だ。和歌山県海南市出身の若林は「多くの地元の方々におめでとうと声をかけてもらった」そうで、海南市長にもお祝いのメッセージをもらったという。太田もSNSのフォロワー数が1万4千人も増えたらしく、両者ともに箱根駅伝の影響力を身に染みて感じていた。
太田には駅伝以外にもう一つ大きな目標がある。それはマラソン選手として五輪でメダルを獲ることだ。「同じ目標を掲げている選手が周りにいないので自分なりのやり方で練習に取り組んでいる。急ピッチで2年後のパリ五輪に向けて仕上げている」と話す太田。マラソンでの日本人金メダル1号を期待してやまない。
今年箱根駅伝を走ったメンバーが8人残る新チーム。目標はただの優勝ではなく記録に残る優勝だ。「歴代最高の6連覇(中大)を超えるために、まずは今年よりもいいタイムで確実に2連覇して後輩に繋げたい」と宮坂。「個人としては主力に追いつくために一日一日を全てにおいて妥協なく過ごしたい」と気合は十分だ。「最強」からさらなる高みへ。我々は「青学黄金時代」の証人となる。