文章を書く、ということを最初に始めたのはいつだろう。そう考えた時、一番に思い出すのは小学校で週に数回出されていた、日記の宿題だ。今日はこんなことをした、今日はこんなところに出かけて、色々な遊びをした。子どもだった私は日記を書くことがあまり好きではなく、どうしてこんな宿題を出すのだろうと思いながらも日記のネタになりそうなものはないかと日々を過ごしていた。

そんな風に日記を嫌がった幼い私だったが、気がつけば日記が宿題として出される年齢ではなくなり、今ではもう大学生になった。日記を書くことこそなくなったが、課題としてのレポートや、こうして新聞記事を書くことは増えている。成長していくにつれて文章も少しは成長していったように思うし、書いた年齢によって、自分がその時考えていたことがわかるのも面白い。

昔の文章を読み返すことは黒歴史を掘り起こすようなものだが、同時に昔を懐かしむ気持ちにもなる。自分も少しは成長しているのだろうかとも感じられる。あんなに嫌だった日記の存在も、そんな時には思い出される。文章を書く思い出として、私の中で最初に思い返されるものは、やはり宿題の日記だ。

小学生の時の私はどんなことを考えていたのか、また日記を読み返し、文章から自分がどのように成長しているのか、確認してみたくなる。      (凪)