今年度の本学硬式野球部には実績のある選手が数多く入部した。その中でも特に注目したいのは、中西聖輝(コ1)と藤原夏輝(法1)だ。今回はその2人に取材を行った。

中西聖輝

 中西は智弁和歌山高出身。最速147㌔の直球と低めに決まるフォークが持ち味で、昨年の夏の甲子園ではエースとして全国制覇に大きく貢献した。そんな中西に本学硬式野球部の印象について「レベルの高い選手が多く、高校から有名だった選手も多いので、色々と学ぶことが多い」と周りに刺激を受けていた。

 中西のいた智弁和歌山高では、一昨年12月にイチロー氏がグラウンドに訪問し、技術指導を行った。その時チームを勇気づけるためにイチロー氏が送った「ちゃんとやってよ」という言葉が、中西にとって特に印象に残っているという。「今でも少しネガティブな思考になった時にこの言葉を思い出すと、こんなところで負けてられないという気持ちになる」と中西は語る。

 昨秋のドラフト候補にも名前があがった中西。しかし最終的にプロの道ではなく、大学進学を選んだ。その理由について「大学4年間で土台作りをしっかりとし、レベルアップした状態でプロで勝負したい」と話す。「東都リーグ優勝と日本一を目標に4年間やっていきたい」と抱負を語った中西。今後の活躍に期待だ。

 藤原は大阪桐蔭高出身で、豪快なバッティングと軽快な守備が持ち味のスイッチヒッターだ。4月2日に行われた東都リーグ日大戦では1年生ながらショートでスタメン出場し、タイムリーを放った。高校との違いについて藤原は「バットが木製になったので、右打ちと左打ちの時で感覚が全然違った」とスイッチならではの苦労があったようだ。

藤原夏輝

 同じ大阪桐蔭高出身でショートを守り、昨年の本学硬式野球部の主将だった泉口友汰(21年度・済卒)ともSNS上で連絡をとっているそうで「守備やバッティングといった技術面のアドバイスをもらっている」と名手同士いい関係性を築いている。今後の目標について藤原は「泉口さんを超える選手になって、4年後のドラフトでは1位に指名されるように頑張りたい」と意気込んだ。次世代不動のショートになれるか注目だ。