5月3日、青学グリーンハーモニー合唱団が参加する6大学合同定期演奏会が東京芸術劇場で開催された。3年ぶりとなる晴れ舞台では、大迫力の歌声が会場に響いた。本学グリーンハーモニー合唱団が参加する東京六大学混声合唱連盟第64回定期演奏会が、5月3日に開催された。この演奏会は、合唱団にとって3年ぶりの公演となった。
当演奏会の目的は参加する6大学の交流だ。コロナ禍の中、貴重な演奏の機会を失いたくないという思いがあり、3年ぶりに開催することとなった。しかし、「ここに至るまでには様々な苦労があった」と団長の松原由依さん(コ・3年)は話した。
まず第一に3年ぶりということもあり、演奏会経験者が一人もいなかったという。コロナ禍ということもあり、引き継ぎが不十分な状況で運営メンバーが選出され、練習日程の調整や、参加する6大学の意思疎通にとても苦労したそうだ。また、感染対策という新たな課題もあり、「課題を踏まえて計画を組む事に苦慮した」と松原さんは話す。
当日の演奏会に参加する観客の人数の制限も悩んだ末の決断だったという。新型コロナウイルスの感染リスクもあり、会場の東京芸術劇場から参加者は70名までと指示を受け、6大学の合同ステージにおいて、希望者全員を登壇させることができなかった。松原さんは「他大学の団も含め、合同ステージに乗ることが叶わなかった団員もいて、とても残念だった」と話した。
合唱団は本番で『どうしていつも』、『ください』、『むらさきつゆくさ』、『ぜんぶinA』の4曲を歌った。この4曲は「生きる」ことの尊さを主題に作詞されている。今の厳しい状況の中、歌われる曲としては最適だろう。松原さんは、「歌う曲は全て希望を与えるようなポジティブな歌詞なので、この演奏を聞いた観客の人たちがこれから希望を持って進んでいこうという気持ちになってくれたら嬉しい」と語った。
最後に、合唱団の今後について話を聞いた。松原さんは「合唱業界全体に言えることだが、年々、合唱に携わる人の数は減っている。その中で新しく入った団員には楽しんでもらえるような環境を提供したい。そのために上下関係の隔たりなく、幅広く意見を取り入れながら、全団員が楽しめ、納得できる活動をしていきたい」と話した。
グリーンハーモニー合唱団は、今年12月にも定期演奏会、オール青山メサイア公演でその歌声を披露することになる。今回の演奏を聞き逃した人は、次はぜひ鑑賞してみてほしい。今年から本格的に再始動した彼らの活動に目が離せない。