レポート・論文と多くの学生が、日々何かしらの文章を書くことに苦慮している。そこで、本学の卒業生で現在、作家・エッセイストとして活躍する浅見帆帆子さん(2000年・国政卒)に文章創作の面白さや文章が上手くなるコツなどについて話を聞いた。

本学の卒業生でもある浅見帆帆子さん

浅見さんは、学生時代、文章創作には全く関心のないゴルフ好きだったという。そんな彼女にとっての転機は本学卒業後のロンドン留学の時だった。現地での生活の中で「善い行いをすれば、運が良くなる」という体験をし、感動を覚えたという。その感動を自分のために書き始めたのが文章創作のきっかけだそうだ。

浅見さんが書く文章は日常体験型。それは自身の日常生活で、様々な仮説を立てることで作られる。例えば「直感(心の本音)に従った方がうまくいく」という仮説を立て、実際にやってみる。端的に言えば、理科の実験のようなものだ。浅見さんは「自分の生活で証明されると感動する。本当に体験、感動したことが文章としても最も説得力がある」と語った。ちなみに浅見さんは日常の些細な感動を覚えておくためにメモをよく行うという。

文章が上手くなるコツとして浅見さんが挙げたことは、意外にも文章的な技術ではなく、「気持ちが盛り上がった時に書く」ということだった。浅見さんは「気持ちが盛り上がった時に書けば、当時の自分の感情、周りの情景などを詳しく思い浮かべることができる。後回しにすれば、当時の熱意やインスピレーションが失われてしまう。執筆業に限らず、プロとは気持ちの盛り上がりのキープの仕方を知っている人だと思う」と語った。 

最後に文章を書く原動力は何かと聞いた。浅見さんは「原動力はズバリ『好き』であること」と話した。「好きだからこそ、それを追うことができ、80冊以上の書籍として形になってきたのだと思う」と語った。

多くの学生が文章を書く機会に、今後も多く接することになるだろう。今回、浅見さんがくれた様々なアドバイスを参考に、レポート・論文作成に明日から励んでみてほしい。