本学17号館のとある教室を訪ねると、アナウンス研究会の部員たちがいくつかのグループに分かれ、活発に発表と意見交換を交わしていた。アナウンス研究会は毎週水曜日と土曜日の数時間、発声練習や原稿読み、フリートーク練習などを行い、原稿を読むだけでなく自分の意見を人に上手に伝えるために、日々練習を重ねている。

和気あいあいと活動する研究会

 部長の手島涼さん(コ3)は中学から高校にかけてバスケットボールに熱中していたが、「大学生になったから、何か新しいことを始めたい」という思いで、アナウンス研究会の門を叩いた。ラジオ番組「オールナイトニッポン」をきっかけにラジオが好きになった彼は、神奈川県相模原市のコミュニティ放送局「FMさがみ」に定期的に出演している。「話の引き出しを多く持ち、聞き手も楽しめるような番組を作りたい」と手島さんは語った。

 一方、広報の前田有咲名さん(総3)は、「小学生の頃からずっと放送部で、大学でも継続してやりたいと思ったから」。日本テレビの藤井貴彦アナウンサーを憧れとする彼女は、「彼は原稿を読むだけでなく、自分の意見も含めて人の心を響かせる力を持っている」と話す。そしてアナウンス研究会の長所として「アナウンサー養成所とは違い、同世代から刺激をもらえる点だ」と語った。

 厳しい選抜を突破した新入生を含め80人で活動するアナウンス研究会。手島さんは「選抜されてこの部活に入ったのだという自覚を持ちつつ、アナウンス技術を高めるだけでなく、部全体で一つのことを成し遂げることを目指してほしい」と後輩にエールを送った。