食堂にて見覚えのあるであろう「オフピーク」の文字。これは、本学の両キャンパスで行われている昼食時混雑緩和の取り組みだ。企画運営に携わる、フードサービス事業部の蜂須賀智也さんに話を聞いた。
本学、昼休みの人口密度はとても高い。多くの学生が、食事と席を求め食堂へと一堂に会する。両キャンパスでは、食堂だけでなく、毎日のようにコンビニエンスストアに長蛇の列ができる。学食においてはさらに、新型コロナウイルス感染予防対策の観点から、食堂の席数が大幅に減少。これにより、本学での食事席不足は問題視されるようになった。
そこで、始まったのが「オフピーク」という取り組みだ。食堂の混雑ピーク時間は昼休みである12時30分から13時20分頃。その時間を過ぎた13時30分から、対象の食事を100円引きで楽しむことができる。この取り組みは両キャンパスで行われており、青山キャンパスでは、表参道、カツカレー、特製中華麺が。相模原キャンパスでは、相模原ランチ、カツカレーセット、油そばセットが対象となる。対象のうち、青山キャンパスの「表参道」と相模原キャンパスの「相模原ランチ」は通常営業時も一番人気のメニューであるそうだ。学生の中には、オフピークの割引を目当てに時間をずらす学生も少なくないという。蜂須賀さんは取り組みをとおして「今までは13時半を過ぎると、食事を新たに頼む人はほとんどいなかった。しかし、オフピークが始まってからは、13時半からもう一波、注文が入るようになった」と語った。効果は大きく、両キャンパスではピーク時間を分散することに成功している。
この取り組みには「100円朝食」を続けることが難しくなったため、という背景もある。「100円朝食」とは朝の時間帯、学食にて100円で朝食を楽しむことのできた制度である。新型コロナウイルス感染予防対策のために置かれたパーテーションは毎日の消毒が欠かせない。新たな業務の増加により、2019年までは8時30分から20時30分まで営業していた食堂は10時30分から15時までという時短営業を余儀なくされた。短い限られた営業時間で学生のために何かできることはないか。考えた末に学生生活部と相談し、大学後援会からの支援金により始まったのがこの「オフピーク」なのだ。
私たちの学生生活のためにと始まったピークオフの取り組み。今後は、対象メニューの追加や、入れ替えもあるという。密を避けるためや、三限の講義がある他の学生のため、少しお得に食事を楽しむため、。三限の授業のない学生は積極的に取り入れてみてはどうだろうか。