―芸人になった理由を教えてください。

 青学ナショグルお笑い愛好会に所属しており、芸人には学生のときになりました。3年次にお笑いの大会で知り合った慶応義塾大学の川北とコンビを組むことになり、テレビ朝日の「学生HEROES!」に出演したことで、お笑いを続けることになりました。必ず芸人になりたかったわけではなく就活もしていましたが、結局芸人を職業としました。

―今までで一番うれしかったのはどんなときですか?

 「お笑いインカレ」という大会で優勝できたことです。他にも、「大学芸会」という大会の団体戦で優勝できたこともうれしく、自信につながりました。

―今までで一番大変だったのはどんなときですか?

 今が一番大変です。かつてバイトで生計を立てながらお笑いをやっていたときがありました。確かにそのときは、いつまでこのような生活を続けるのだろうという不安がありましたが、お笑いが楽しく、そんなに苦しくはなかったです。一方、最近は川北が、好き勝手やるキャラとして業界に認知されるようになりました。ありがたいと思う一方、僕はそれをどう処理すれば良いのかということを毎日考え、自分の中で葛藤するようになりました。

―今後はどのようなビジョンを思い描いていますか?

 明確な目標があるわけではありませんが、コンビとしてM-1グランプリで優勝し、色々な番組に出たいです。M-1グランプリで優勝すると、テレビは僕たちのことを扱わざるをえなくなります。業界の人たちに川北を取り扱わせたいです。彼を扱うことの苦労をみんなに味わってほしいです。

 僕自身は、全部の仕事をやりたいです。やりたい仕事がない一方、僕にはやりたくない仕事がありません。ありとあらゆる仕事をやってみたいです。

―本学学生にメッセージをお願いします。

 僕は今ネタを書いておらず、川北に頼っているという状態です。でも、流されるままに運良くM-1グランプリの決勝に出ることができました。自分の力だけでなく、人にしがみつくというのも大切かと思います。大きな夢がある必要はありませんし、その時々やりたいことをやっていれば何とかなることもあります。周りが上手くいっている人ばかりで辛い思いをしている青学生には、何かやってさえいれば結果になると伝えたいです。

真空ジェシカ・ガク

平成2年生まれ。経営学部卒業。大学在学中よりお笑い芸人として活動。川北茂澄と真空ジェシカを結成し、人力舎に所属する。昨年M-1グランプリで決勝進出を果たす。