第34回出雲全日本大学選抜駅伝競走が10月10日に島根県出雲市で行われた。有観客での開催となった本大会では、駒澤大が大会記録で9大会ぶり4度目の優勝を決めた。本学は前半区間で流れをつくり、4位で大会を終えた。
出雲駅伝「今年の箱根駅伝を大会新記録で圧勝した本学は、学生三大駅伝の開幕戦となる出雲駅伝で、トップの駒澤大と1分46秒差の4位に終わった。今年は春先のトラックレースから好成績を収め、史上初2度目の3冠を目指したが、岸本(社4)や佐藤(総3)といった主力の欠場が影響した。
レースは西風4mという出雲駅伝史上2番目の強風のなかでのスタートとなった。1区には、目片(コ4)を起用。レースは今年の箱根駅伝で1区区間新の走りを見せた中央大の吉居がスタート直後から飛び出す展開。しかし目片は後方集団で冷静にレースを進め、吉居、駒澤大の花尾に続く区間3位で流れをつくった。
各チーム自慢のスピードランナーが集う最短区間の2区には横田(教4)。昨年の本大会ではアンカーを任され、4位と出遅れていた本学を2位にまで押し上げ、準優勝の立役者となった。今年の関東インカレハーフマラソンでも5位に入るなど着実に力をつけてきた横田は、区間新記録の区間4位で走りを終えた。
各校のエースらが集う3区は近藤(営4)が務めた。今年のオレゴン世界選手権1万m日本代表の駒澤大、田澤や関東インカレ1部1万mチャンピオンの順大、伊豫田など、学生トップクラスの実力を誇る選手が揃うなか、順位を4位から2位まで押し上げ優勝への望みをつないだ。
緩やかな上り坂が続く我慢の4区を任されたのは志貴(教3)。序盤こそ快調な走りを見せたものの、強い向かい風に苦しみ、後方の國學院大と中央大に抜かれ、この時点でトップの駒澤大とは56秒もの差がついた。
細かいアップダウンを超えて、1秒でも速くアンカーへつなぎたい5区には三大駅伝デビュー戦となる田中(営2)。4区同様、風への対応力が求められる耐久レースのなか、順大の西澤の前に出てレースを進める積極的な走りを見せたが、区間6位にとどまり、爆発力には欠けた。
最終6区は過去数々の逆転劇を生んだ最長10・2キロ。原監督は当日変更で、今年の箱根駅伝9区区間新記録の快走をみせた中村(総4)を抜擢した。懸命に前を追ったものの、トップ駒澤大との差は縮まらず、最後は謝るようなポーズでのフィニッシュとなった。
学生三大駅伝の初戦で3冠の夢は断たれたが、選手層が厚い本学は残りの全日本、箱根を全力で獲りにいく。まずは次戦の全日本での巻き返しに期待したい。
(出場選手のインタビュー全文は電子版をご覧ください)