文学散歩の会は、その名の通り「文学」と「散歩」が組み合わさった、本学唯一の文芸系公認愛好団体だ。そのユニークで謎に包まれた活動内容について、副部長の澤田達也さん(比3)に話を聞いた。
文学散歩の会には、90名近くの部員が所属しており、不定期で活動している。部員の半分以上が文学部、その中でも日本文学科の学生が多いという。文学企画、散歩企画がこの愛好団体における2本の柱だ。
文学企画には、年に1回の部誌『蒼壁』の発行や短歌大会、読書会など様々な企画がある。『蒼壁』の原稿の執筆は自由参加で、20名程度が執筆に携わる。ペンネームで自由に書くその内容は、短編小説から、短歌や詩まで幅広い。読書会では、宮沢賢治の『やまなし』といった、小中学校の国語の授業で読んだ短編小説を読む。そしてあらかじめ立てた問いに対する考えをそれぞれ持ち寄り、部内で交流する。学校の授業とは違う、主体的な読書ができるのが特色だ。
散歩企画では、都内や横浜、鎌倉、川越といった地を巡る。行き先は部員から募集して決めるそうだ。事前に下調べを行い、いくつかの班に分かれる。集合時間のみが決められ、その時間までどこを巡るのかは各自、自由に決められる。
最後に、文学散歩の会の魅力を聞くと「ふらっと気軽に立ち寄れるところ。案外そのような場所は少ないと思う」と澤田さんは語った。活動参加は各々自由のため、文学企画のみ、散歩企画のみの参加の部員や、久しぶりに活動に参加する部員も中にはいるそうだ。そのため「今後は、気軽に参加しやすい企画をさらに充実させ、どちらにも参加する部員を増やしていけたらいい」とも話した。
現在は12月末までに『蒼壁』を発行することを目指して執筆を進めている。これからの活動も楽しみだ。