Bリーグ創設6シーズン目の21−22シーズンは、宇都宮ブレックスの優勝で幕を閉じた。本学記念館を本拠地に構えるサンロッカーズ渋谷(以下SR渋谷)は東地区6位で終え、惜しくもチャンピオンシップ出場を逃した。そして、このシーズンをもって前身の日立サンロッカーズ東京時代からチームを牽引してきた元サンロッカーズ渋谷で本学OBの広瀬健太さん(07年度・国経卒)が現役を引退した。今回はそんな広瀬さんに取材を行った。
広瀬さんは現在37歳。本学を卒業後、パナソニックトライアンズ(現和歌山トライアンズ)を経て13―14シーズンに日立サンロッカーズ東京に移籍。16―17シーズンにはBリーグ初代スティール王に輝くと、15年と20年にはチームを二度の天皇杯優勝に導いた。広瀬さんは14年間の現役生活について「つらいこともあったけれど、いろいろと経験させてもらったので、楽しくバスケができた」と振り返った。19年には左膝前十字靭帯断裂という大怪我を負った広瀬さん。その後見事に復帰を果たすものの、「ここ数年はずっと引退のことを考えていた」という。
広瀬さんは現在、日立製作所の社員で不動産を取り扱う部署で働いている。ユニフォームを脱いだ選手の中にはまたバスケットボールに関わる仕事をする人が多いなか、広瀬さんはセカンドキャリアではバスケットボール界から退く選択をした。「バスケットボールしか知らない人生が怖かった。他の世界を知りたかったし、他の世界を知っている人がいた方が、バスケットボール界にとっても有益になると思った」と語る。
最後に本学学生へメッセージをもらった。「いくつになっても目標をもってチャレンジし続けることは楽しい。私も新しい目標をどんどん見つけて、どんどんチャレンジしていきたいと思う。いくつになっても前向きに明るくチャレンジしていこう」。