
12月3日から12月9日にかけての国が定める「障害者週間」にちなんで行われた障がいWEEK。企画の制作や運営に込められた工夫、学生たちへの思いに迫る。
本学シビックエンゲージメントセンターは、昨年の12月10日から障がいWEEKとして様々な企画を行った。今回はセンターコーディネーターの島﨑由宇さんに話を聞いた。
障がいWEEKは2019年から始まった企画で、障がいに対する学生の理解を深め、ボランティアに参加するきっかけとして、知識や経験を積んでもらうことを目的としている。島﨑さんは企画を考える上で「必ず当事者と出会える場所にする」ことを大切にしているという。前職では地域の障がい者支援の仕事をしていたという島﨑さんは、「当事者の視点」を重視しているそうだ。
12月10日に開催された「手話コミュニケーション講座」では、ただ学生が手話を習うのではなく、小学生のろう児たちが講師になって、学生とゲームをしながら楽しく手話を学んだ。島﨑さんは「効率良く手話を学ぶのであれば健聴の手話講師を呼んで一から手話を勉強してもいい」と話す。「それでもこの企画では、ゲームを通じて、手話がうまくできなくても当事者とコミュニケーションは取れるのだと知ることができる。言語と同じで、手話が完璧にできなくても表情やジェスチャー、筆談で伝えられるものだし、それを実感することは手話を学ぶ上で重要なマインドを築くことになる」という。
今年も様々な企画が行われたが、企画によって人気にばらつきがあるそうだ。毎年人気の「ユニバーサルマナー検定」は、参加することで履歴書に書ける資格を取ることができるところが人気の所以であるという。この企画が人気であることが喜ばしい一方で、「資格というわかりやすく得られるものがある企画ばかりが人気というのはどこか寂しい。活動のきっかけにしてもらいたいが、実際の活動につながっているかわからない」と苦悩を話してくれた。
来年以降も継続していく予定だという障がいWEEK。年に一度の学び深いイベントに訪れてみてはいかがだろうか。