青山キャンパスから徒歩でおよそ3分、そこには麺屋TAMOTSUというラーメン屋がある。このお店は3年前の2020年11月1日にオープンした。新型コロナウィルスの猛威による緊急事態宣言中はお店を営業できなくなってしまったときもあったが、現在ではあっさりとした特徴のあるラーメンを売りにした人気店舗である。

 看板メニューは和風出汁の醤油ラーメン、「香(かおる)」だ。実際に注文して出てきたこのラーメンは、一見シンプルだが、スープはとても鮮やかで艶があることが印象的であった。スープを飲んでみると口の中で消えていくように感じ、まるでジュースのように何杯でも飲めてしまいそうになった。麺はほどよいコシがあり、箸を止めずに麺をすすり続けてしまうくらいおいしく、あっという間に完食できる一品であった。

おいしさの秘密について店主の小林隆之さんに話を聞いた。「伊吹いりこ」が使われたスープと、「無塩・無かん水」で作られる麺に秘密があるという。

まず、「伊吹いりこ」とは、香川県の伊吹島でとれる、鮮度の良い煮干しのことである。小林さんは元々うどん作りが得意である。香川県の「うどん作り」をベースにした出汁の取り方を使い、そこにラーメンの要素を取り入れ、鶏ガラベースを入れるなどの工夫をしているという。

次に、「無塩・無かん水」についてである。そもそもかん水とは麺に独特の食感や喉越し、色味を与える添加物のことである。無塩・無かん水で麺を製造する会社「ありがとう製麺」の麺を使用している。この麺は食べ疲れすることはなく、コシと風味を出すことができるそうだ。

お店の中はおしゃれな雰囲気で、写真なども飾られていた。小林さんの知人に写真を提供してもらい、「女性のお客さんにとっても居心地の良いお店づくりをしている」と話した。その結果、全体の客の内、半分ほどは女性客が来店しているそうだ。

他のおすすめメニューについて聞いてみると、背脂を使った醤油ラーメンである「生姜ラーメン」や、つけ麺の「和(なごみ)」がおすすめを挙げてくれた。うどんからインスパイアされつつ、そこから違いを出しバリエーションに富んでいる。学生には100円引きのサービスなども行っているので本学学生には、ぜひ麺屋TAMOTSUに行ってみてほしい。