頂点への大きな一歩 陸上競技部長距離ブロック 

 今大会では、原晋監督による前日の予告通り3人の交代がなされ、1区が若林宏樹(地3)、3区が佐藤一世(総4)、7区が太田蒼生(コ3)に変更された。この3人と5区の山内健登(史4)、8区の田中悠登(営3)は、三大駅伝の経験も豊富なメンバーだ。また、2区には今年の出雲駅伝で初の駅伝ながら区間賞を獲得した黒田朝日(地2)が置かれ、「名古屋大作戦」の名の通り前半区間を特に重視したオーダーだった。さらに、4区の小原響(国経4)と6区の荒巻朋煕(コ2)の2人は初の三大駅伝となった。小原は今年の関東インカレの3000mSCで大会新記録での優勝を果たし、荒巻は10000mのPBが28分32秒48と3・4年生と引けを取らない記録を持っている。

 1区では、若林が中盤から区間新記録ペースで先頭を独走する積極的な走りを見せた。9㌔地点で2位集団に追いつかれたが、ラストは1位との差を8秒に抑える粘りの走りを見せ、8位で襷をつないだ。2区の黒田は徐々に順位を伸ばし、5㌔地点では4位、ラストは2位で襷をつなげ、佐藤圭汰(駒大2)・前田和摩(東農大1)とともに2区の区間新記録を出した。黒田の出した31分9秒は同区間の青学記録を更新するタイムで、黒田は「区間新記録を意識して走った訳では無いが、出雲駅伝からの流れでいい走りができる自信はあった。結果が伴ってくれたのでとても実りのあるレースになったと思う」と冷静さや自信を見せた。3区では、石塚陽士(早大3)が飛び出したが、「駅伝男」佐藤は序盤から落ち着いた走りを見せ、レースを展開した。7㌔過ぎから徐々に前の石塚との差を縮め、ラストで一気にスパートをかけて2位で襷をつないだ。4区では、小原は工藤慎作(早大1)をかわし、溜池一太(中大2)に追いつかれたが並走を続けた。その後4位となるも、前との差を5秒に抑えた。

 5区では、4年の山内が快走を見せた。3~6㌔の間に本間颯(中大1)、野村颯斗(城西大4)を抜かし2位に浮上した。その後も後続との差を広げ、荒巻につないだ。6区では、荒巻が前を追って序盤からハイペースで走った。その後もスピードを落とさず区間3位の記録で太田に託した。7区の太田も順調なペースで走り、後続と差を縮められたが追いつかれることなくアンカー田中につないだ。最終8区では、15㌔過ぎに伊地知賢造(國學院大4)と阿部陽樹(中大3)に追いつかれるも、この熾烈な2位争いを制し、笑顔を見せながら5時間12分34秒でゴールした。田中は「追いつかれた際は少し不安な気持ちがあったが、ここで勝ってヒーローになろう!という気持ちに切り替え、勝負を楽しむことができた」と強靭なメンタルを見せた。

 今大会を振り返って、若林は「中盤は良かったが、後半動きにキレがなかった」と自信の課題を話し、佐藤は「区間8位と悔しい結果になった」と語った。山内も「前半突っ込んだレースをすることが出来たので良かった。本当はもうちょっと後半粘りたかった。」と反省点を挙げるなど、今大会で多くの課題が出てきたようだ。

 次に箱根駅伝に向けて、小原は「この経験を活かし、箱根では任された区間でチームの優勝を決定付けるような走りをしたいと思う」と意気込み、荒巻は「時間はあまりないが、できる限り状態を上げていい走りができるように、集中して競技に取り組んでいきたいと思う」と残りの期間の目標を話した。太田は「全日本の反省を箱根では強みに変えて臨み、エース区間で他大学の選手に勝る走りをしたい」と競争心を見せた。

 気温が上昇する中、8人それぞれが積極的な走りと強さを見せた今大会。出雲駅伝から順位を伸ばし、箱根駅伝まで残り約1ヶ月となった。挑戦者から王者への大きな一歩を踏み出し、新たな歴史を刻む姿が待ち遠しい。

選手コメント

―レースの振り返り―

2区黒田「区間賞は獲得できなかったが、区間新の走りでチームを上位に押し上げることができ、良い走りができた」

4区小原「大学駅伝初出走という形だったが、2つ順位を落とすという悔しい形に終わった」

6区荒巻「最低限の走りはできたかと思うが、前を行く駒澤大学との差を広げられてしまい、課題の多く残る走りになってしまった。特に厚底を履きこなす筋力の不足を感じた」

7区太田「単調なコースでの単独走が簡単そうで想定していたより難しく、ペースが上がらない走りとなってしまった。反省点は多い」

8区田中「2位を死守することができ、アンカーとしての仕事を果たせたと思う」

―箱根駅伝に向けて―

1区若林「万全な体調で挑む」

2区黒田「どの区間を走ることになっても持ち前の安定感のある走りでチームに流れを引き寄せる走りをしたい」

3区佐藤「最後の箱根なので、四年間の思いを全てぶつける」

5区山内「粘りの走りで優勝に貢献出来る走りをしたい」

8区田中「今回の走りでかなり自信がついたので、箱根駅伝では主要区間で勝負して、優勝したい」

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