日本人の主食であるお米。そんなお米の美味しい炊き方を研究しているのが、青山炊飯文化研究会である。今回は、部員である里見優斗さん(済4)と福元涼さん(英4)に話を聞いた。
青山炊飯文化研究会は、2023年4月に発足した。きっかけは2022年の青山祭。主菜となる食べ物を扱うお店が多いと感じ、それらの美味しさを引き立てるお米を提供すれば、青山祭をさらに盛り上げられるのではないかと考えたそうだ。そして2023年度の出店では釜炊きのお米を販売し、多くの人に釜で炊くお米本来の美味しさを提供できたと振り返る。当初は不安だったが「本格的だね」「本当にご飯だけを売っているの?面白いね」と声をかけられ、使用しているお米や道具、作業工程に興味を持たれたそうだ。一方で、お米を炊き上げる火力や水量、味のクオリティ維持などが課題と感じ、次はこれらをクリアしさらに美味しいお米を提供したいという。今後の出店は未定だが、青山祭に限らず多くの人に炊飯文化やお米を食べる楽しみを届けていきたいと語る。
次に、お米を炊く際のこだわりを聞いた。工程は大まかに「洗い」「浸水」「炊き」「蒸し」「シャリ切り」の5つで、特に「炊き」にこだわりがあるそうだ。火力を強めておこげを作る際、タイミングや長さの1秒の違いで風味が全く変わるため、練習を重ねたという。青山祭当日の火加減は未知数で、香りと音で判断できるよう試行錯誤したそうだ。また「洗い」でも、強く研ぐとお米に傷がつき炊き上がりの際に割れてしまうため、力加減によく気を付けていると語った。
最後に、研究会イチオシの品種を聞いた。お米の大敵である暑さに耐性があり、一粒一粒が大きく育つ特徴がある「なつほのか」だそうだ。味の主張が強すぎず名前通りのほのかな甘さで、主菜の多い青山祭にぴったりだという。
日々研究を重ねている美味しいお米を、次の機会にぜひ食べてみてほしい。