【新主将 田中悠登】
主将に立候補した理由について「1年生の頃から先輩たちの姿を見ながら、チームを引っ張る姿に憧れていた。その中で個人的に『このようなチームにしたい』『今のチームではこのような点が足りていない』という思いがあったため、それを主将として全員で共有し、良いチームを作りたいと思った」と語る。
田中は今年の箱根駅伝では8区に出走予定だったが、故障により当日変更を余儀なくされた。しかし出走する選手全員に手作りのお守りを渡し、チームを鼓舞した。「走ることができなくて悔しいという思いはもちろんあった。しかし悔しいという思いは、走れなかった自分だけでなく16人のエントリーメンバー、そしてその16人にも選ばれなかった選手たちも持っている。直前に出走できなくなったことに対してずっと悩んでいるのも嫌だったので、何かチームのために動けたら、自分としても成長できるのではないかという思いがあった」と振り返った。
昨年度主将だった志貴勇斗(23年度・教卒)からは「長距離走は一日、二日で強くなるような競技ではなく、またチーム作りについても土台を疎かにしてしまうと後から一気に崩れてしまう。基礎練習を徹底するように」と声をかけてもらったという。
主将として心掛けていることについて、練習前の挨拶では少しでもチーム全員のモチベーションアップにつなげられるように、クスっと笑わせられるような声かけをしているという。田中はアナウンサー志望であり、自身のSNSで「中町2丁目ニュース」「中町2丁目ラジオ」を発信している。「小さい頃から人を楽しませるのが好きで、無意識のうちにそのような行動につながっているのかもしれない」と笑った。
新年度の目標について「個人としては、故障から復帰して合宿では練習量を積めており、順調に本調子に近づいてきている。チームとしては、大学駅伝三冠を絶対に獲りにいきたい。出雲駅伝から勝てる戦力が揃っているため、箱根駅伝で勝てればよいというわけではなく、チーム全員が勝てるという風に思えるような雰囲気作り、意識付けをこの一年間やりたい」と力強く語った。
【新寮長 若林宏樹】
今年の箱根駅伝では5区に出走し、区間新記録の走りを見せた若林。「4年生の中では最も、時間を守るなど当たり前のことがきちんとできていたので、推薦という形で寮長になった。人前に立つことは苦手だったが、『自分が寮長となることでチームが少しでも良くなるなら』という思いがあった」と就任の経緯を語った。
寮長として、生活面で選手を支えたり、体調を崩した人がいれば寮母の原美穂さんと相談しながら対処したりする。また今年度は寮の引っ越しがあり、その日程や手順を美穂さんと相談したり、新しい寮でのルール作りをしたりしているという。
また、寮長として選手たちから話しかけてもらいやすいように「常に笑顔で、雰囲気よくするように心掛けている」と笑顔を見せた。
新年度の目標について「箱根駅伝が終わってから合宿にかけて、継続して成長につながるような練習ができている。今年度は『山の神』になる最後のチャンスなので、一年目に三大駅伝全てで走った経験や、二・三年目に故障を繰り返した経験を活かし、四年目は後悔のないような一年を過ごしたい。チームとしては三冠を目指しているので、寮長としても一選手としても、チームに良い影響を与えたい」と意気込んだ。
8年ぶりの大学駅伝三冠を目指すチーム。3月からは新入生も合流し、今日も地道に練習を重ねる。