5月9日から25日にかけて渋谷スクランブルスクエアでは、NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパンが主催するポップアップストアが開店している。本学総合文化政策学部のフェアトレードラボの学生は、販売商品の選定や当日の商品販売に携わっている。今回はラボ長である多田良木乃実さん(総3)に話を聞いた。
フェアトレードラボは、総合文化政策学部の「ラボ・アトリエ実習」という授業の一環としての活動だ。2年生と3年生がグループに分かれ、様々な企業やお店とコラボしながら、フェアトレードのさらなる普及を目指しているそうだ。多田良さんは、フェアトレードラボの良さとして「企業との積極的なコラボにより、学生のうちから社会的な勉強ができること」と「班ごとの活動により、仲良く熱中して活動に取り組めること」の2つを挙げた。数あるラボの中でも長い歴史を持ち、毎年大人気である秘訣は、楽しさとやりがいの両立にあるようだ。
今回のポップアップアップストアとのコラボは、昨年から始まった新しい取り組みだ。多田良さんは2月からミーティングに参加し、運営に携わってきたそうだ。「販売に携わるスタッフに向けたマニュアルやシフトの作成、販売商品の選定など、幅広い仕事を任せてもらえることが魅力的で、やりがいがある」と語る多田良さんは話す。
イベントの見どころは「ただ座って学ぶだけでなく、体験を通してフェアトレードについて学ぶことができるところにある」と語る多田良さん。体験型のワークショップや、様々なフェアトレード商品を手に取ることによってより実践的にフェアトレードについて知ることができるそうだ。
多田良さん自身も、ラボでの活動を通してフェアトレードをより身近に感じられるようになり、実際に商品を購入することも増えたという。「昨年度から役員としてラボ全体をまとめ、各チームの活動を見守る中で、様々な角度からフェアトレードに触れることができた」と振り返った。授業で使うスライドの作成やアイスブレイクのミニゲーム探しなどもラボ長としての仕事で、その活動は多岐に渡る。日々多忙な中でも、多田良さんは「今年は一人一人とコミュニケーションを取りながら、ラボ生全員が経験ややりがいを得られて満足のいくラボにしたい」と決意を語った。
最後に本学学生に向けて、多田良さんは「今回のポップアップストアの開催場所は渋谷でアクセスも良い。特に青山キャンパスの学生は学校帰りにも立ち寄れる場所なので気軽に参加してほしい」とメッセージを送った。
世界フェアトレード・デーである5月11日には、トークショーやワークショップなどのイベントも予定されている(ワークショップは要予約)。普段何気なく口にしている紅茶やチョコレートの作り手の顔を、想像することはあまりないだろう。私たちの日々の安らぎや休息の時間を支える裏にどのような人々の動きや、環境問題が隠れているのか。フェアトレードについて学ぶことのできる有意義な機会として、ぜひ今回のポップアップストアに足を運んでみてはいかがだろうか。