秩父宮賜杯第56回全日本大学駅伝対校選手権大会が11月3日に熱田神宮~伊勢神宮間で行われた。今大会では、國學院大學が初優勝を果たし、本学は出雲駅伝と同じ3位で大会を終える結果となった。

前日には、原監督により本学のマスコットであるイーゴくんを由来とした「イーゴ大作戦」が発令された。 原監督が前日会見で3人変更すると宣言した通り、1区が野村昭夢(史4)、4区が黒田朝日(地3)、7区が太田蒼生(コ4)に当日変更となった。また、3区では期待のルーキーである折田壮太(コ1)が初の三大駅伝の出走を飾った。

1区では野村がラスト1キロ過ぎで勝負を仕掛け、トップと3秒差で襷をつないだ。2区の鶴川正也(総4)は7キロ地点から吉田響(創価大4)と並んで先頭に躍り出た。その後も熾烈な争いを繰り広げるも勝負を制して1位で襷を渡し、出雲駅伝での区間賞に続き今大会も区間賞を獲得した。一方で、「総合3位という結果は悔しい。自分も4年生としてもっとチームを引っ張り、箱根ではさらに強くなって圧倒的な走りをみせたい」と意気込んだ。

3区の折田はトップで安定した走りをみせ、2位の創価大と34秒の差をつける駅伝デビューとなった。しかし「4年生を喜ばせることが自分の目標だった。チームとしても自分の区間としても國學院大と駒沢大には負けていた」と悔しさを滲ませた。4区の黒田もトップでの単独走を続け、2位の城西大と1分16秒の差をつけ、区間記録を13秒上回る区間新記録で襷を繋いだ。

5区を走ったのは主将を務める田中悠登(営4)。区間4位という安定した走りではあったが、区間賞を獲得した野村恒亨(國學院大2)の走りにより2位の國學院大との差が41秒まで縮まる苦しいレース展開となった。大会を振り返り「4区までいい流れだったが、自分が流れを崩してしまって申し訳ない。今一度自分やチームと向き合って必ず箱根駅伝でリベンジを果たしたい」と涙を浮かばせた。

6区の白石光星(地4)は区間2位の走りでトップを死守し、11人に抜かれた2年次のリベンジを果たした。一方で、白石は「区間賞を目指していたが、山本歩夢(國學院大4)が強かった。後続との差を縮めてしまい不甲斐ないが、やって来たことは正しいと思っている」と振り返った。

國學院大と僅か4秒の差で襷を受け取った7区の太田は途中、平林清澄(國學院大4)に並ばれるも粘りの走りをみせ、國學院大と4秒差のトップで最終区へと襷を繋いだ。

気温も上がる中、8区の塩出翔太(教3)は上原琉翔(國學院大3)に逆転を許し、終盤では7区終了時点で2分37秒差あった駒澤大に抜かれ3位でのゴールとなり、悔しさが残る結果となった。

ゴール後に行われた報告会にて、原監督は「イーゴ大作戦と称して4区までは高く羽ばたいたが、最後は勝てなかった」と苦い表情を見せた。また、箱根駅伝ではもう2区間増え、各区間の上り下りもあることに触れ、リベンジを果たしたいと語った。

息を呑むような展開が何度も見られた今大会。出雲駅伝と同じく3位に終わり、選手から悔しさが伝わる結果となった。

箱根駅伝では前回王者の意地を見せ「大手町で笑おう」。