箱根駅伝まで3週間を切った12月12日、青山キャンパスガウチャー記念礼拝堂で第101回東京箱根間往復駅伝競走大会壮行会・記者会見が開催された。大勢の本学学生・ファン・報道陣を前に、エントリーメンバー(講義による欠席者を除く)や原晋監督らが箱根駅伝への抱負を語った。

壮行会は記念礼拝から始まり、その後原監督が箱根駅伝に向けて決意を表明した。続く選手一人一人が語る意気込みでは、田中悠登主将(営4)が、自身の今年の漢字を用意していたボードを用いて発表し、壮行会を盛り上げた。

―監督・選手コメント―

原晋監督 

体調不良者が多く出るなど、危機的な状況であった昨年と比べ、今年はいい状態に仕上がっている。まずは自分たちの力を信じて、体調を整えて、スタートラインに立てれば自ずと結果はついてくるものだと確信している。大手町でみなさんとお会いすること、みなさんと喜びを分かち合えることが楽しみだ。

今年の作戦名「あいたいね大作戦」、スタート!

田中悠登主将(営4)

今年のチームのスローガンは「大手町で笑おう」。絶対に優勝して、箱根駅伝のスタート・ゴール地点である大手町で笑おう、というイメージを膨らませて一年間チーム作りをしてきた。時には厳しいことを言い合いながら、苦しい練習を乗り越えてここまで歩むことができた。ここにいる16名だけではなく、片桐悠人主務(コ4)をはじめとするマネージャーや多くの選手も一丸となってチームの底上げを図ってくれた。

部員60名、そして監督はじめスタッフ全員で、箱根で戦ってくる。当日は熱い声援をよろしくお願いします。

太田蒼生(コ4)

チーム全体の目標である箱根連覇を達成できるように「俺が勝たせてやる」というくらいの気持ちで臨む。また、最後は個人としての目標である区間新記録を達成して終わりたい。全員できれいな景色を見ましょう。よろしくお願いします。

白石光星(地4)

今回は、昨年に引き続き、2回目のエントリーとなった。1年生から4年生まで基本練習を誰よりもこだわりを持ってやってきた。その思いと力を当日発揮し、チームの誰よりも楽しんで走り「大手町で笑おう」という目標を達成できるように頑張りたい。

鶴川正也(総4)

小学生の頃から箱根でユニフォームを着て走ることを夢に見て、4年目にして初めてエントリーメンバーに選ばれた。箱根駅伝では、約一時間ではあるが、最高に楽しみ、自分のすべてを出し切る走りをしたい。

鶴川正也と言われても誰かまだ分からないと思うので、1月に開催される優勝報告会で、ここに来たすべての人が「鶴川正也」という名前を知ってもらえているような走りをしたい。1月2、3日はたくさんの応援よろしくお願いします。

野村昭夢(史4)

まず個人としては、6区の山下りで区間新記録を出せる自信がある。またチームとしても優勝する自信はあるので、チームの優勝に貢献できるような走りをしていきたい。応援よろしくお願いします。

若林宏樹(地4)

今年が最後の山登りとなるので、笑顔で終われるようにしたい。応援のほどよろしくお願いします。

宇田川瞬矢(総3)

前回大会ではゴールテープを切り、素晴らしい景色を目の前にして、とても嬉しかったがやはり「連覇をしてこそ青学」だと思っている。今年も優勝できるチームだと思うので、自分の力をしっかり発揮し、大手町で笑えるように頑張る。応援よろしくお願いします。

佐藤有一(史3)

3年目で初めてエントリーメンバー入りを果たした。また、メンバー内で今一番調子がいいと思っている。それを本番まで維持し、区間賞を獲れるような走りをしたい。応援よろしくお願いします。

塩出翔太(教3)

前回大会以上にインパクトのある走りをして、チームの優勝に貢献したい。応援よろしくお願いします。

平松享祐(法2)

「俺が走って青学を優勝させる」という思いでやってきた。箱根駅伝当日は、走った10人だけの力ではなく、チーム全員の集大成が結果に表れると思うので、当日まで応援よろしくお願いします。

小河原陽琉(総1)

今年の16人メンバーは、4年生を筆頭に歴代最強と言っていいほど強いチームだと思っている。その中に1年生で入ることができたという自信をもって箱根駅伝に挑んでいきたい。応援よろしくお願いします。

片桐悠人(コ4)

マネージャー陣もこの一年間、勝つために準備を積み重ねてきた。当日は、選手全員が101回大会をフレッシュグリーンに染めてくれると思うので、応援よろしくお願いします。

壮行会後の記者会見では、監督と選手が報道陣の質問に対応した。

原監督が発令した「あいたいね大作戦」の最初の印象について聞かれると、若林は「初めて聞いた時、監督らしいなと納得していた。10年後、20年後、もう一度『あいたい』と思えるような世代にしていきたいと思っている」と今大会だけでなく未来への思いも語った。この回答には原監督も「深みのあるいい言葉ではないだろうか。味が出てきた」と感嘆した。

初のエントリーメンバー入りとなった鶴川に自身の強みを聞くと「レースで100%以上の走りを出せるところと、絶対に負けない走りができるところ」と自信に満ちた表情で語った。今季、トラック競技・駅伝両方で好調をキープしている鶴川の最初で最後の挑戦にも注目だ。

箱根駅伝のシード権を獲得し、本戦常連となってから十数年。史上4校目の大学三大駅伝(出雲・全日本・箱根)三冠達成、箱根駅伝4連覇、大会・区間新記録の樹立など、大学駅伝界を牽引する存在となった本学陸上競技部長距離ブロック。10区を走る選手がゴールゴールテープを切った時、部員全員が大手町で笑っている姿が待ち遠しい。