1区
終始中大の吉居が大幅にリードする展開となり、宇田川(総3)は2位集団につける形となった。18kmを通過時点で集団が遅れるも、最後の20kmから一気に追い上げ、集団に食い込み10位で黒田朝日(地3)に襷リレーした。

1区の区間賞は1:01:07で中大の吉居、本学の宇田川は1分45秒差の1:02:52で通過した。

ー選手コメントー

本当にチームメイトに救われたなという感じで、このチームで走ることができて本当に良かった。自分の走りで勝たせようとしていたがなかなかうまくいかなかった。流石にここで渡すのはやばいと思ったが、黒田の姿が見えて力を絞り出せたと思う。

2区
10位で襷を受け取った黒田朝日(地3)は、序盤ペースが上がらず12位まで順位を落とすも、権太坂付近から徐々にペースを上げ、18km過ぎには4位集団の平林清澄(國學院大4)らを抜き去り、20kmで篠原倖太郎(駒大4)をも抜き、3位に浮上した。

終盤は苦しい表情を見せたが、最後までペースを落とすことなく、従来の区間記録を5秒上回る1時間5分44秒で3区の鶴川正也(総4)に襷をつないだ

2区では、黒田のほかにもエティーリ(東京国際大2)と吉田響(創価4)も区間新記録をマークした。

ー選手コメントー

特に最初では他大の選手と並走していたが、権太坂で一気に押し返すことができた。去年も日本人2位だったので悔しいが、良い走りができたと思う。

3区
先頭の中央大学と49秒差で襷を受け取った鶴川正也(総4)は、今回が初出場だった。
序盤からペースを上げて佐藤榛紀(東国大4)と後ろに8km過ぎには2位に浮上した。
その後、ムチーニ(創価大1)に抜かれ3位となり区間4位相当でレースを進めた。

終盤、後続の谷中晴(駒大1)と山口竣平(早大1)に差を縮められたが、3位のまま1時間1分51秒で4区の太田蒼生(コ4)に襷をつないだ。トップの中央大学とは2分24秒差だった。

ー選手コメントー

後半少しきつかったが、最後まで全力で走れた。きつい時にこれまでの苦しかったことが頭によぎってきた。みんなのおかげで優勝することができた。

4区
序盤から、太田はハイペースでレースを展開した。5kmで先頭との差を18秒縮め、区間賞ペースをキープしたまま13km手前で野沢悠真(創価大3)に追いつき、2位集団を形成した。また、酒匂橋では中央大学との差を1分14秒に縮め、野沢も引き離して徐々に中央大学の背中をとらえ始めた。

終盤の登りもペースを大きく落とすことなく、1時間0分24秒秒で5区若林宏樹(地4)に襷をつないだ。4区スタート時点で2分24秒あった差を45秒差に縮める快走を見せ、見事区間賞を獲得した。

往路連覇に向け、若林が前の中央大学を追う。

5区
序盤、首位の園木大斗(中大4)との差は54秒に広がったが、その後大平台過ぎから徐々に背中をとらえはじめ、9.6km付近で首位に浮上した。その後も差を広げ、残り4.8km地点では1分3秒と大きく離した。

下りに入った終盤も首位を渡すことなく区間新記録ペースで走り続け、2024年に山本唯翔の区間記録を2秒更新し、往路連覇も果たした。

ー選手コメントー

1時間8分台を目指していたので悔しかったが良い走りができたと思う。自分だけでなく仲間で取れた往路優勝なので、喜ぶとともに次の復路に向けて良い刺激になったのではないかと思う。


波乱の1区、圧倒的な走力を見せた2区、積極性と安定性が印象的な3区、衝撃的な追い上げを見せた4区、総合優勝を大きく手繰り寄せた5区。5人がつないだ襷は、前回王者の力を証明するものだった。
2位の中央大学とは1分47秒差をつけ、明日の復路へ臨む。箱根駅伝連覇に向け、残りの5人、そして部員全員が箱根路をフレッシュグリーンで染める姿が期待される。

ー原監督コメントー

能登半島地震から1年、走りを通して希望を与えることができたと思う。若林は5区で大健闘だった。本当は1区や3区でも頑張って欲しかったが、駅伝はチームレースなので学生はよく頑張ったと思う。明日の復路は6区で山下りのスペシャリスト野村が引き離し、残りはピクニックランで完走したい。