学生の味方、マクドナルド。青山キャンパスの向かいにも店舗があり、お財布にも優しいということで、「お昼はマックにするか」という話をする学生も多いのではないだろうか。「おいしくて安い」その秘密を探るべく、日本マクドナルド 広報部の當山心さんに話を聞いた。

本社が所在するビル

 マクドナルドはアメリカ生まれのハンバーガーチェーン。世界100以上の国と地域に約4万店が存在している。当然、仕入れる原材料の量も莫大なものとなるが、當山さんは「全世界の店舗が使用するため原材料の大量仕入を行えることや、効率的な物流網が構築されていることによって、商品価格を抑えられている」という。

おいしさの面でも抜かりはない。現在マクドナルドは「メイド・フォー・ユー」と呼ばれる調理システムを導入している。これは注文を受けてからバーガー類の調理に入るシステムであり、これによって「作りたてのおいしさをお客さまにご提供することが可能になった」と當山さんは話す。また、バーガーを作るクルーのトレーニングプログラムの存在も、このシステムには欠かせない。

一口に「マクドナルド」と言っても、日本と世界では異なる部分があるという。例えば、日本マクドナルドでは、「安全・品質・衛生」に関する世界共通のグローバル基準に加えて、日本独自のローカル基準を導入しているが、「日本では消費者の安心・安全に関する関心が非常に高い」ためだという。また、消費者の関心だけでなく、文化も重要な要素となっている。特に、季節を楽しむ文化はそのまま期間限定商品の販売にもつながっており、春のてりたまや冬のグラコロなどは、「季節の風物詩として、多くの方に受け入れられているのではないか」と當山さんは話す。日本のマックの商品バリエーションが海外に比べ多いのも、これが理由だそうだ。

期間限定のチキンタツタ®

そんな日本マクドナルドだが、現在はこれからの成長に向けた取り組みの真っ只中。現在、マクドナルドは1社で外食産業の市場の5%を占めるなど「コロナ禍でも、ある程度安定して収益を上げていた」が、「今後の成長のため、三本の柱を建てている」という。

1つ目の柱は「ブランド」。信頼と愛着の更なる醸成を目標に、おもてなしサービスの提供や、チャリティ活動に引き続き力を入れていくとのことだ。

2つ目の柱は「メニュー・バリュー」。より幅広いニーズや、食事シーンに合わせた商品の開発を目標としている。これまでの夜マックでの倍バーガー、ごはんバーガーなどの導入は、夕飯を食べたいというニーズに応えた結果だという。

3つ目の柱は「店舗・デジタル・ピープル」。「お客様の期待の一歩先を行く体験の創造」を実現するため、2019年から快適なサービスを提供する「未来型店舗体験」をスタートした。2020年に全店舗での導入が完了したモバイルオーダーなどの「デジタル」、クルーが商品をテーブルまでお持ちするテーブルサービスやコンシェルジュ的な役割のおもてなしリーダーなどの「ピープル」の融合が特徴という未来型店舗体験。今後はさらに進化させていくという。店舗に関しては「2022年度計画ではリビルド・改装あわせて130店舗以上を予定している」という店舗への投資によって、今後もその数を増やしていく予定だ。

最後に記者がどうしても気になっていたことを聞いた。それはズバリ「広報のイチオシ商品」。ちなみに昨年度後期のレギュラーメニュー人気ランキング1位はダブルチーズバーガーになっているが、當山さんによればやはり「期間限定商品がおすすめ」だそう。現在マクドナルドでは限定バーガーとしてチキンタツタ®を、また各地の有名店とのコラボスイーツのキャンペーンを実施中だ。「今しか食べられない味を、ぜひ楽しんでほしい」とのことなので、この記事を読んだあなたも、今日の昼食をマックにしてはいかがだろう。