第35回出雲全日本大学駅伝競走が10月9日に島根県出雲市で行われた。今大会では、駒大が2年連続大会新記録で優勝し、本学は「イット!大作戦」を発令するも5位入賞で大会を終えた。
本学の出走メンバーの5000mの平均タイムは出場大学の中でトップとなり、優勝が期待された。しかし、1区区間賞の篠原倖太朗(駒大3)が区間7位となった野村昭夢(史3)から39秒差をつけ序盤から引き離した。2区では佐藤圭汰(駒大2)と区間賞を分け合った黒田朝日(地2)は2位まで追い上げる健闘を見せた。4区も山森龍暁(創大4)と共に区間賞を獲得した山内健登(史4)が力走した。本学からは2人の「イット(一等)」が出たが、駒大には追い付くことができず、後半はさらに苦しいレースとなり5位入賞に終わった。
夏合宿の練習消化率も80%を超え、出雲駅伝約2週間前に行われた絆記録会5000mでは13分36秒台の好記録で走った上位選手がエントリーされた。さらに、春の関東インカレ5000m日本人トップでチームランキングトップの鶴川(総3)を選出し大会に臨んだ。
区間配置の狙いについて原晋監督は、1区野村、2区黒田、3区佐藤(総4)をワンセットに考え、優勝候補駒澤に食らいつき4区山内、5区鳥井(営1)で後続を30秒引き離し、6区鶴川で逃げ切る構想だったそうだ。
今回の結果に対して原監督は「2区黒田が唯一満点の走りをしてくれ区間賞を獲得したが、差を縮ませることはできなかった。期待の佐藤も本来の力には及ばず、駒大との差は広がりを見せた。山内が4年の意地の区間賞の走りは見せてくれ、流れを引き戻したかに見えたが、学生駅伝初出場の1年生鳥井が本来の力をまったく発揮することができず大きく引き離されてしまった。アンカー鶴川もまだまだ身体つきも仕上がってなく、これまた本来の力発揮することはできず一人抜かれて5位でのゴールとなった」と語る。
三大駅伝初出走で区間賞となった黒田は「難しい位置で襷をもらったが、大きく順位を上げられ、区間賞の走りができて個人としてはとても良い駅伝デビューになった」と語った。「今シーズンはとても順調に走れているので、この流れを全日本にもつなげていきたい」と意気込む。
アンカーを務めた鶴川は「4位という位置で襷を受け、前が見える位置であったが、自分の力を発揮できずに終わってしまった。まだまだ力も足りないと思うので、これから全日本、箱根に向けて力をつけてリベンジしたい」と闘志を燃やす。
今までどの大学も達成することができなかった2年連続三冠に向けて駒大が一歩前進している。次は、全日本大学駅伝対抗選手権大会が待っている。11月5日に日本一を獲るのはどの大学になるのか楽しみである。原監督は「前半から積極的なオーダーを組み5年ぶり3度目の優勝を目指したい」と語った。一等に向けて再出発した本学陸上競技部をぜひ応援してほしい。
選手インタビュー
1区野村「1区で駒沢大学と40秒も差をつけられてしまい1区としての仕事を果たすことが出来なかった。出雲の悔しさを晴らせるように努力していきたい」
3区佐藤「自分のところで先頭と差を縮めなければいけなかったが、逆に差を放される形となってしまい、悔しい結果となった。チームの優勝に貢献できるために、区間賞以上の走りをしたい」
4区山内「個人としては区間賞を獲ることが出来たものの反省すべき点もあったのでそこを全日本箱根に向けて修正して強くなりたい。チームとしては5位という結果になってしまったので4年生としてまた一段とチームが強くなれるように引っ張っていき、残り2つの駅伝では優勝できるようにしていきたい」
5区鳥井「結果としては5区10位という結果に終わってしまった。自分自身、自分の強さを過信していたのかなと思う。自分にはまだ強さというものが足りていないとすごく痛感した。これからの練習では強さという部分にこだわって練習していきたい」
「絶対に駒澤大学さんに勝って優勝し箱根に勢いづけられるような駅伝をしたい。そして自分は区間賞の走りで優勝に貢献できるよう頑張りたい。応援よろしくお願いします」